四国の4国立大学の学生らが自分たちで考えた観光ツアーのプランを競う「地域観光チャレンジ2024」の金賞(最優秀)に、愛媛大Team Mitsuhamaの「三津浜まったり移住キブン~人のやさしさに触れる旅~」が選ばれた。

 4大学がJR四国と連携し、学生らのユニークなプランを実際に旅行商品にする取り組み。愛媛大(松山市)で9月30日に成果発表と最終審査会があり、参加13チームから学内選考で選ばれた8チームの学生らが発表し、JR四国や大学関係者22人が審査した。

 愛媛大社会共創学部2、3年生4人で編成するTeam Mitsuhamaのプランは、松山市の港町、三津浜の古い町並みを散策し、小林一茶が句会を開いた洗心庵跡の茶陶房たなかで地元住民らが開いている茶会に参加したり、渡船「三津の渡し」に乗ったりする。雑貨店や私設美術館にも立ち寄り、店主らと交流し、書などのワークショップをする。

 審査員からは、三津浜の新たな魅力を再認識できる企画内容だった点や、地方商店街を再生させようとする住民の取り組みに焦点を当てた点が、高く評価された。

 メンバーの2年、越智あかりさんは「現地を何度も訪れ、住民と会話を楽しんだり、イベントに参加したりして、私たちが魅力的と感じたことをツアーに組み込んだ。参加者には、三津浜の方々と積極的に交流し、温かく優しい人柄を知っていただきたい。そして最終的には三津浜に移住する人が増えてほしい」と話した。

 銀賞には香川大土器川チームの「水無県の枯れ川と酒造物語~西野金陵酒井杜氏とめぐる土器川の恩恵~」、銅賞には愛媛大はだか麦班の「あなたに届け、はだか麦」、香川大観音寺組の「水の恵みで豊かに稔(みの)るまち 観音寺」が選ばれた。学生らのプランは、JR四国が来年3~11月のツアー実施を目指すという。(福家司)

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